☆第七話☆

「うーん・・・じゃあ後者だけでも答えてもらおうかな」
キルヒは少年の態度が気にいらなかったが
こちらもマネして冷淡な口調でいうとニヤリと笑い返しやった
「君がラグオルについてから ずっと見てたよ」
「何ッ!?」
少年の意外な一言に驚くキルヒ
自分の生き恥とも思えるブーマ達との
情けない鬼ごっこや、扱えない武器を使って死にかけた
自分の情けない姿が脳裏によみがえり、キルヒは苦悩した
それを見て 少年はさらに不適な笑みを深める
「君の行動、実力、判断力 どれをみても下等のようだ
今日の獲物は簡単にやれそうでラッキーだよ」
少年は明らかに怪しい発言をする
今日の獲物、簡単にやれそう・・・
キルヒは確信した
こいつが噂の奴だと・・・
そして決心した
こいつはオレの生き恥をみてしまった
絶対に口をふさがなければいけない 
どうせ、こんなやつ殺しても何も言われないはずだ
もしかしたら表彰されるんじゃないか?
そうなったらラッキーだな 一石二鳥と言う奴だ!!
どんなことをしても ぶっ殺すしかない!  と
「ふふふ・・・君の装備には魅力は感じないが
そのマグはすばらしい・・・
まだ初期状態のマグに関わらず
フォトンブラストを使うとはね、始めてみたよ」
(な!?めずらしかったのか!?)
キルヒはマグをみた、このにくったらしいマグが
まさか珍しいマグだとは思ってもみなかった
よく思い出せば、マグ取り扱い説明書に書いてあった気がする
『初期状態のマグは餌をあげて、形態が変わってからでないと
フォトンブラストは発動できない、注意すべし』 と・・・
なんてこったい!?
こりゃー掘り出しもんだぜベイベー!
って感じだ
少年はキルヒの様々な内心に関わらず淡々としゃべった
「君も運が悪いね、なんか可哀想だよ
もう少し君の様子を見てめぼしい物がなけりゃ
見逃してあげようと思ったんだけどさ
手を下さなくても死んだか?って時に
フォトンブラスト発動だもんねー
ほんと、運がいいやら悪いやら 
まあ、命は助けてやらん事もないよ?
なあに簡単な事さ、そのマグをくれたらいいんだからさ」
ペラペラと生意気な口調で
しゃべり終わった少年に対して
キルヒはニカッと笑うと罵るように一言
「こいつはオレのだ、お前にはやれないな」
そして、続けざまに
「てめーがブラックツーベンだろっ!
こういうカツアゲみたいなことしてるガキには
オレがおしおきしてやるよ!
そんでもってオレの情けない姿をみた
記憶が消えるまで殴りつづける!!
それにいっておくと、てめーのようなガキが
オレにかてると思ってんのか?
めでてぇーこった ったく なめんじゃねえ!!」
とマシンガンのように言い放ったのだった


<次へ>
<前へ>
<目次へ>