☆第六話☆

「はぁ・・・はぁ・・・くそっ、すばしっこいやつめ!」
マグはことごとくキルヒの攻撃をかわしながら
フワフワと何事もないように浮いている
その様子をみてキルヒは
体力の無駄だということを悟った
「ふぅ・・・まあいいか・・・次やったら潰す!」
キルヒはマグを捕まえボコボコにして、
ひきづってケチョンケチョンにするのを諦め軽く地団駄を踏む
その時だった
「あっはは、君達おもしろいね!
マグと遊ぶ奴なんて始めて見たよ」
キルヒの後ろから、ガキがバカにしたような
口調で(実際バカにしてるが)話しかけてきた
キルヒは振り返り少年をみた
身長は140cm前後
金髪の目立つ白人系の顔立ちに、
全身黒いスーツをまとい、その胸のあたりには
IDをあらわすバッジ(?)をつけている
そして手には身長ほどにある大剣をもっていた

キルヒはすぐさま簡単に見た目のプロフィールを作った
ヒューマン、ちび、クソガキ、むかつく野郎
「てめーは誰だ・・・いつから見ていた?」
いきなり現れたクソガキに対し
少しドスの聞いた声でいうと同時に
ちゃんと振れないハルベルトを握り締めた
いくら子供といえどヒューマンであることは格好でわかる
最近 ブラックツーメンヅというダサイやからが
ラグオルに降り調査している人々から
マグや、珍しい武器を強奪するという事件を
あの話の長いオッサンから聞いていた為
一応、警戒する
しかも、やられた奴の生き残りの一人が
ヒューマンのガキとデブの黒服二人組みだった
と言っていたというし、黒服もガキってのもあてはまっている
「前者の質問は、まあ答える必要はまだないね
後者のいつからという問いには答えられるけど」
クソガキは冷淡な口調でそういうとニヤリと笑ったのだった

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