☆第四話☆
逃げ続けていたキルヒはふと自分が手にしていた
ハルベルトに目をやると
立ち止まり体勢を立て直した
「ハァー・・・ハァー・・・
オレにはこのハルベルトがあったじゃないか!
いくぞ!お前ら死んでも恨むんじゃねえぞ?」
急に威勢よく立場が逆転したかのように
ハルベルトを振り回しだすキルヒにたじろぎもせず
ブーマたちは襲ってくる
「うおぉぉおおおりゃぁぁ!」
いっきになぎ払うべくハルベルトを
勢いよく横におもいっきり振った
が、しかしそれは一匹目のブーマの体の途中で
勢いがとまってしまった
「あり???なんで????」
さすがに体の半分ほどめり込んだフォトンの刃は
その一匹を葬り去る事は出来たが
他のほぼ横一列に並んだ4匹のブーマ達を
野放しにしてしまった、しかもめり込んだ刃は
一匹目のブーマから抜けない
理由は簡単なことだった
まだそれを扱う事のできるレベルではなかったのだ
それを少し無理して使ってしまったのが原因
素振りぐらいできても実際に切るのは難しい
そのことに気づいたのはいいが 少し遅すぎた
ブーマ達はもうすでに
キルヒのまわりをとりかこんでいた
「やべっ・・・」
「グガァァァー!」
鋭い爪が目立つ手を上に4匹一斉に振り上げる
それが振り下ろされた時どうなるかは
豆腐の原料がなにか?
という質問の答えより簡単にわかることだった
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