『凄絶』 第四話


バカァーーン!

 厚さ30mmはある木製の扉が吹き飛んだ。蝶番が砕け、鉄枠がひしゃげ、観音開きの扉が鍵のかかったまま揃って押し倒された。ずしん、と地響きをたてて床に落ち、埃を巻き上げる。

「なっ・・・!?」

 ざわめきをあげる、部屋の中の男達。

「こんなモンで・・・・・・」

 現れたのは、黒ずくめの男。真夜中だというのにサングラスをかけ、残忍で・・・陰険そうな微笑を口元に浮かべている。

「隠れたつもりか・・・?」

ポケットに両手を突っ込み、一度唾を吐き捨てる。

「馬鹿共が・・・再教育してやるよ」



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