6、聖者になんてなれないよ
ドラゴン「グウウオオオオオオオオオオオ!!!!!」
ドラゴンが驚愕の悲鳴と共に吹き飛ぶ。
U「......はい?」
届いている。初めてあのドラゴンにダメージが届いている。
どこから飛んできたかもわからない衝撃波によって。
魔力の集中はなかった...と、いうことは
U「...気功弾!?」
自分の気に衝撃の意味を与え、体の一部からそれを弾丸のように放つ技。
ドラゴンを吹き飛ばした気功弾は、昔、まだ帝国ゾルドにいたころ、
シャッフル同盟の一人が放っていた石破天驚拳という技に酷似していたが...
???「こんな所にドラゴンか...珍しいもんだぜ...」
U「!?..あ...貴方は...?」
森の片隅から現れた巨大な男に向かい、驚きと共に疑問を口に出す。
???「ヘッ...」
その男はその太い腕を動かし、かけていたサングラスに手をかけた。
その指には、見事な拳だこができていた。
らせつ「俺はらせつ。世間では「無差別撲殺鉄拳魔」の通り名でとおっている。」
通り名だけでこの人物の危険性が察知できた。
危険人物と言う言葉と共に、Uは頭の中に「らせつ」という
名前をインプットした。
サングラスの位置を直しながら、らせつは口を開ける。
らせつ「力を貸すぜ、どうやら魔法がきかなくて苦戦してるみてえだからな。」
U「.そ..それは助かります。わての名はU・サーガ、彼の名はドラゴンです」
らせつ「いや、敵の紹介はいらんから」
彼かどうかはわからないがドラゴンを、一応、紹介したUにすかさず
らせつがつっこみをいれる。
U「さて、どうします?らせつさん?」
らせつ「らせつ。で、いい。」
U「じゃあ、らせつ、どうする?このドラゴン、まだ生きてるよ」
確かに、ドラゴンはダメージはうけたものの、致命傷には程遠いようだ。
らせつ「撲殺」
ずばりと即答
U「しかし、ドラゴンの皮膚は鉄よりもかたく、高度な魔法も...
「うううおっりゃああああ!!!!」
みごとに無視して起きあがろうとしているドラゴンに殴りかかるらせつ。
ドガア!!バキャ!!
一撃ごとに吹っ飛ぶドラゴン。すでにサンドバック状態だ.
はじめてサンドバックにされるドラゴンをみてUはとにかく拍手をしていた。
だが、ドラゴンの力はこんなもんではない。
ドラゴン「グウウオオオアア!!」
U(来る!竜魔法(ドラゴン・ロアー)!!)
魔力の高まりを感じたUは警告の声を発する。
U「らせつ!来るぞ!まほ「うおおおおおりゃああ!!!!」
完璧に無視。むしろ聞こえてねえ。
仕方なく癒しの魔法の構成を編むU。
ドラゴン「グアアアアアア!!!!」
ドラゴンの声が魔法を呼ぶ!
らせつ「!ぐあああ!?魔法だとオオオオオオ!!??」
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