20、全ての僕のような


カルア「はああっ!!!」

ジオ「おおおおお!!!」

カルアとジオの剣がバンパイアの魔法障壁を切り裂こうとする。
だが

ガギガギイン!!!

カルア「何!?」

ジオ「ク...!」

全く斬れる気配も見せない魔法障壁。

バンパイア「人間ごときが!!」

バンパイアを中心に破壊の衝撃波がはなたれた。

二人「ぐあああああ!!!」

悲鳴と共に吹き飛ぶ二人。
壁にぶつかり、ようやくとまる。

U「ジオさん!カルア!」

カルア「ぐ...ゥゥ...」

ベンリイ「カルア!大丈夫!?」

ジオ「ク...なんて頑丈な...障壁...」

声はうめきにしかならない。
ジオの横にめり込んでいたおくやすが言う。

おくやす「くそ...体がうごかねえ...」

U「大丈夫..じゃないな...みんな」

回復の魔法を使おうと、魔力を集めるUとベンリイ。
そこに、バンパイアの声が届く。

バンパイア「ふん、人間ごときが、私に勝てるものか」
     「私は地獄の1000日より前から生き続けているのだ
      貴様ら人間がいくらきたところで、力の質がちがう」
         
たしかにその通りである。
地獄の1000日より昔から生きている生物...神族や悪魔族や不死族が
具体的な生物だが、それらはいずれも計り知れない力を持っている。
あの地獄を生き抜いたのだ、嫌でも強くはなるだろう。
そして、いまU達の前にいるのは不死族の中でも5本の指に入る
アンデッド...バンパイアである。
昔、王国の騎士団がバンパイアの塔に入っていった事があったが、
半壊して帰ってきたらしい。
その時の死者数は約200。

U(まあ、5人じゃ逆立ちしても勝てないよな?)
 「あー、バンパイアさん、質問」

バンパイア「.....何だ?死んでいく者よ」

U「さらった娘さん方はどうしたんですかい?」

バンパイアが不敵な笑みを浮かべる。

バンパイア「フ..バンパイアがやる事といったら決まっておろう」

U「...血ぃ吸って殺したんですか?」

バンパイア「ああ、いい顔をして死んでいったよ、やはり血は
       若い娘にかぎるな、ハハハハハハ!!」

バンパイアの笑いが洞窟中に響く。

ベンリイ「酷い...」

カルア「ク..貴様!」

おくやす「てえんめえ....!!」

ジオ「...チイ..!」

倒れたまま、怒りの声をあげる3人。
回復の魔法の構成を編むことをやめ、バンパイアに向き合うU。

U「....もうひとつ質問」

バンパイア「...何だ」

いいかげん、煩わしそうに答えるバンパイア。

U「無抵抗の人間を殺すのってどんな気分?」

バンパイア「?貴様は冷や飯を食うのに何か感想を持つのか?」

バンパイアは頭に疑問符を浮かべ、答える

U「.....なるほど」

Uの中で何かが弾ける。

U「ナイスな答えだ!!」

言うと同時にUは破壊の構成を最大火力で解き放った!b

...トラ@ガン(笑



第十九話へ
第二十一話へ
メニューへ