19、ありのままでいいじゃないか
おくやす「ゴアアアアア!!??」
白い衝撃破によって、右横の壁に叩きつけられるおくやす。
カルア「!?馬鹿な!?」
剣を抜くカルア。杖を構えるベンリイ
ベンリイ「何なの!?魔法の集中なんて感じなかったのに!?」
ジオ「...同じだ...私が襲われた時と...」
U「..どういうことなんですか?ジオさん?」
銀色のロッドを適当に構え、Uが尋ねた。
ジオはさっきやられた時に落とした金色の装飾が施された立派な剣を
拾い上げ、構えながら答える。
ジオ「魔法の集中も、魔力の増幅も、気づかせないで魔法を
使うんですよ、やつは」
U「...マジかい...」
カルア「く!どこにいるんだ!相手は!」
U(このままではおくやすの回復にも向かえない...どうする!?)
再び、衝撃波が4人を襲う。
ジオ「!見えた!」
白い衝撃波に向かって走るジオ。
U「!?何を!」
ジオは紙一重で衝撃波を見きり、虚空に向かって剣を振る。
ガキイ!
だが、その剣は空中で止まる。
そして斬りつけた所から何かが現れる。
その何かは人の形をしていた。
その何かは黒いマントを羽織っていた。
その何かはレイピアを持っていた。
その何かは体の回りにバリアのようなものを張っていた。
その何かは赤い目をしていた。
U「...バンパイア!?(吸血鬼)」
ジオは剣を戻し、後ろに飛び、間合いを取る。
ジオ「あなたが町で起きた事件の首謀者ですね?」
カルア「...なるほど、お前が黒幕か...」
ベンリイ「村人の言った事、本当だったのね」
U「一体、何の事やら...」
ジオ「つまり....ってことです」
ジオはUに事の起こりを話した。
U「はあん、そんな事件があったのかあ...」
Uが感心したように言った。
U(みんな善い人間ばっかりだね,,,全く,,)
おくやす「....みんな、俺のこと、忘れてねえよな...?」
恨めし気に言ったおくやすのセリフは最早、誰の耳にも入ってなかった。
第十八話へ
第二十話へ
メニューへ