『航海二日目』
航海2日目
昨日の昼頃、シックスティ諸島を出発した
『月面丸』の甲板に立ち
ヤマカガシは、無表情で海面を眺め
唾を吐きまくっていたのだが
そのうち、ゲロを吐いてしまった。
「バチが、当たったのかな、、」
周りにいた数名の乗客は
顔をしかめたり、苦笑いしながら
落ち込んでいるヤマカガシをよそに
見て見ぬふりをしていた。
他の乗客は、観光が目的であって
ソルニアで降りる予定なのは
冒険野郎ヤマカガシ、ただ1人だけだった。
ソルニアまでは、あと1ヶ月以上かかるだろう。
この星はでかかった。
航海21日目
航海日程に、かなりの狂いが生じたため
島国ソニア行きを暫くの間
断念せざるおえなくなったヤマカガシは
『月面丸』を下船することにして
近くの島におりたった。
「SMクラブにでも
行こうかなー 女王様万歳・・・!!!」
ヤマカガシは、空虚感に襲われながらも
見知らぬ土地に一歩ふみだした。
しばらくたって
苦虫を噛み潰した表情で
港に戻ってきたヤマカガシは
そのまま無言を貫き
島のとなりにある無人島に、出かけていった。
それっきり
無人島から帰ってくる気配はなかった。
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