『その22(別進行)』


「くそっ!!」
何度この言葉を口にしたことだろう。
今となっては、後悔しても遅い。
自分の馬鹿さ加減に・・・。


ギャギャギャ・・・
暗い迷宮の先で、又奴らの鳴き声が聞こえる。

「ギャアギャアうるせえんだよ!!」
俺は呻く奴らに向かって、思わず叫んだ。
鳴き声が一斉に静まる・・・と同時に、足音がこちらに向かって
近づく。

「おらおらぁ!!かかって来いや!」
そう叫ぶと、俺も一気に駆け出した。

土色の肌をした小鬼ども・・・
このダンジョンで、何度相手をした事か・・。
「数は、2・・4・・5、5匹!」 

「先ずは一匹!」
駆け寄りながら、先頭の一匹を凪ぎ払う!
既に切れない剣でも、小鬼の頭を潰すには十分だった。
小鬼はひしゃげた頭から、赤黒い血を吹き出しながら
ダンジョンの通路に倒れこんだ・・。



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