『正体不明』


億泰は着地と同時に入り口の方を見る
未だ億泰は警戒していた。
今の高熱体、おそらく「バーン」の魔法であろうモノ
が打ち出されたのは入り口付近からだった。
丸腰であろうと気にはしない。

だが、もうそこに気配は無く、
誰だったのかは解らなかった。

億泰はナタののような自分の刀をモグラから引き抜き、
いま一度さきほどの高熱体について考えていた。

「あれは明らかにオレを狙った攻撃だ、、、
 一体誰が?、、、」

いくら考えても謎は深まるばかりである。
しばらくして億泰はいつもの表情に戻った。

「ま 考えたってキリが無い
 その内わかるだろ、、、」

そうアッケラカンと言い放った億泰は
洞窟の出口へ向かった。

洞窟を出ると、もう日は沈んでいた。


「今日は、、なに食おうかな、、、、」

億泰の頭の中では白竜亭のお品書きが
グルグルと回っていた。



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